2026/08/17 ・ 大洲と読書
ニック・マジューリ『JUST KEEP BUYING』を読みました。
「いつ株を買うかより、買い続けることが大事」というのが要旨です。
「罪悪感なくお金を使うための2%ルール」(高額な買い物をするなら同額を投資に回す)や、株式と債券の値動きの違いなど、投資の基本的な考え方が整理されていました。
「たしかにいい戦略だ」と、自分の資産配分を見直すメモも残していました。
本書の主張は、要するに下がった日も上がった日も関係なく積み上げろということです。タイミングを当てる勝負をやめて、続けることを勝負にする。
その形を、大洲の数字のなかから探してみました。24年分の市税を税目別に並べたときに、1つだけ、一度も下がらずに増え続けている税目があります。軽自動車税です。
平成13年度の9,761万円から、令和6年度の1億9,558万円へ。24年で2.0倍になっています。しかもこの間、前の年を下回った年が1年もありません。固定資産税は評価替えのたびに下がり、法人市民税は上下し、個人市民税は制度改正のたびに段差ができるなかで、この線だけがまっすぐ上を向いています。
同じ24年で、市税の総額は45億7,897万円から43億7,464万円へ4.5パーセント減っただけでした。人口は53,131人から39,040人へ、26.5パーセント減っているのにです。1人あたりに割り直すと86,183円から112,055円へ、30.0パーセント増になります(この割り算は自前です)。
| 平成13年度 | 令和6年度 | 変化 | |
|---|---|---|---|
| 市税の総額 | 45億7,897万円 | 43億7,464万円 | −4.5% |
| 人口 | 53,131人 | 39,040人 | −26.5% |
| 1人あたり市税 | 86,183円 | 112,055円 | +30.0% |
| 軽自動車税 | 9,761万円 | 1億9,558万円 | +100.4% |
中身は大洲の市税24年分に全部並べました。
もう1本の「下がらない線」は、ふるさと納税です。
令和7年の1年間に、大洲市民1,417人が他の自治体へ1億879万2,800円を寄付しました。その結果、翌年度の住民税が8,289万9,688円減っています。総務省の公表分をさかのぼると、この額は11年で9.6倍になり、一度も減っていません。
1人あたりに直すと7万6,777円で、全国平均の11万580円より3割ほど小さい額です。市の人口で割ると、市民27人に1人が使っている計算になります。
ここが本書とつながるところだと思いました。1回の額は全国より小さいのに、続けている。そして続いた結果、11年で9.6倍になっている。金額の大きさではなく回数で効かせるという形が、たまたま同じです。
もっとも、原資のほうは楽ではありません。市民アンケートでは世帯年収200万円未満が25.6パーセント、400万円未満まで広げると6割近くで、全国より14ポイント以上高い水準でした。「罪悪感なく使うための2%ルール」のように支出と同額を投資に回すという発想は、この年収の分布のなかでは、そのままの形では回りにくいはずです。
それでも1,417人は毎年続けています。詳しい計算はふるさと納税で大洲から出ていくお金は8,290万円と世帯年収200万円未満が4人に1人に置きました。
FP3級の勉強を始めてから、お金の本を読む解像度が少し上がった気がします。
この本に出てくる「収入を増やす5つの方法」の中には「専門性を上げる」「人に教える」といった項目もあり、資格の勉強そのものが、この本の実践のひとつなのだと気づきました。
家計簿を自動化しようとしているのも、根っこは同じです。「買い続けること」を続けやすくする仕組み づくりを、大洲での暮らしの中でも模索しています。